建設業許可業種には「左官工事」という工事がありますが、どのような工事になるのでしょうか?
左官って、聞いたことのある言葉ですが、どういう仕事なんですか?
「左官」とは建物の壁や床、土塀などを、コテを使って塗り仕上げる仕事を言います
左官工事って塗装工事とはどう違うんでしょうか?
では今回は、左官工事について詳しく解説していきます
左官工事の定義や工事の区分の考え方について
まずは左官工事の定義についてみていきたいと思います。
工事区分の考え方について
①防水モルタルを用いた防水工事は左官工事業、防水工事業どちらの業種の許可でも施工可能である。
②ラス張り工事及び乾式壁工事については、通常、左官工事を行う際の準備作業として当然含まれるものである。
③「左官工事」における「吹付け工事」とは、建築物に対するモルタル等を吹き付ける工事をいい、「とび・土工・コンクリート工事」における「吹付け工事」とは、「モルタル吹付け工事」及び「種子吹付け工事」を総称したものであり、法面処理のためにモルタルまたは種子を吹付ける工事をいう。
防水モルタルを使った防水工事は左官工事でも施工が出来るんですね
その通りです
左官工事の具体例
この段落では、左官工事の具体例についてみていきたい思います。
左官工事の具体例
・土間工事
・モルタル工事
・モルタル防水工事
・吹付け工事
・とぎ出し工事
・洗い出し工事 など
左官工事はどのような目的で施工されているんですか?
壁や床の耐久性の向上や、アレルギー対策、外観を良くするといった目的で施工されることが多いかと思います
左官工事と塗装工事の違い
左官工事と塗装工事はごっちゃになってしまいがちですが、左官工事と塗装工事の大きな違いは、使う道具が違うこと、塗る材料異なるところにあります。
左官工事では、「土やモルタル、プラスタ、漆喰などの壁材」を、主に「コテ」を使って塗り上げる工事です。
対して塗装工事では、「ペンキなどの塗料・塗材」を「ローラーやスプレーガンなど」を使って塗ったり吹き付けたりする工事です。
なるほど、左官工事と塗装工事では使う道具や材料が違うわけですね
違いを覚えておくといいですね
左官工事の専任技術者や配置技術者(主任技術者、監理技術者)の要件
この段落では左官工事の専任技術者や配置技術者の要件をみていきたいと思います。
<一般許可の左官工事の専任技術者及び、主任技術者の要件>
・1級建築施工管理技士
・2級建築施工管理技士(仕上)
・技能検定 左官 (2級の場合は3年以上の実務経験が必要です)
・左官工事業に関して、10年以上の実務経験がある場合
※10年以上の実務経験については、土木工学、建築学に関する学科を卒業した場合、高校の場合は実務経験は5年に短縮が可能、大学の場合は実務経験期間は3年に短縮可能
<特定許可の左官工事の専任技術者及び、監理技術者の要件>
・1級建築施工管理技士
・2年以上の指導監督的実務経験があり、一般許可の左官工事業の専任技術者要件を満たす場合
1級資格がない場合でも2年の指導監督的実務経験+一般の左官工事業に専任技術者要件で、特定許可の左官工事の専任技術者になることが可能なんですね
そうです、特定許可の場合、2級資格や実務経験で専任技術者になるには指導監督的実務経験が必須になります
まとめ
<まとめ>
・左官工事は、「工作物に壁土、モルタル、漆くい、プラスター、繊維等をこて塗り、吹付け、又ははり付ける工事」である
・防水モルタルを用いた防水工事は左官工事業、防水工事業どちらの業種の許可でも施工可能である。
・左官工事は壁や床の耐久性の向上や、アレルギー対策、外観を良くするといった目的で施工されることが多い
・左官工事と塗装工事の大きな違いは、使う道具が違うこと、塗る材料異なるところ
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