建設業許可業種には「建具工事」という業種があります。
そもそも建具って何のことを指すのかしら?
建具とは一般的には部屋の仕切りや外部との仕切りに用いる、開け閉めできる戸・障子・襖・窓などを指します
あら、そうなの、じゃあ、建具工事について詳しく教えてくださらない? 尾西先生
はい、今回は建具工事について詳しく解説します
建具工事の定義とは
まず、建具工事の定義についてみていきたいと思います。
建具は金属も木製のものも含むのね
次の段落では工事の具体例についてみていきます
建具工事の具体例について
建具工事の具体例は以下のようなものになります。
〈建具工事の具体例〉
・金属製建具取付け工事
・サッシ取付け工事
・金属製カーテン
・ウォール取付け工事
・シャッター取付け工事
・自動ドアー取付け工事
・木製建具取付け工事
・ふすま工事
※サッシとはガラス窓に使われる金属製の窓枠のこと
建具と言ってもいろいろあるのね、ところで内装工事とはどのような違いがあるのかしら?
内装工事との違いは次の段落で説明しますね
建具工事と内装工事の違い
建具工事と内装仕上工事の違いについてですが、建具工事がサッシ取付工事やドア取付工事、窓取付工事などの開け閉めできる部品の取り付けを行うことが多い工事であるのに対して、内装仕上工事は、インテリア工事、天井仕上工事、床仕上工事など、建物内部の床・壁・天井表面の仕上げ工事を指す事が多いという違いがあります。
建具工事…サッシ取付工事やドア取付工事、窓取付工事など、開け閉めできる部品の取り付けを行う工事が多い
内装仕上工事…インテリア工事、天井仕上工事、床仕上げ工事など、建物内部の床・壁・天井表面の仕上げ工事を指す事が多い
建具工事と内装工事では、工事の内容が違うのね
違いを覚えておくといいでしょう
建具工事の専任技術者や配置技術者(主任技術者、監理技術者)の要件
この段落では、建具工事の専任技術者や配置技術者の資格要件をみていきたいと思います。
<一般許可の建具工事の専任技術者及び、主任技術者の要件>
【資格等】
・一級建築施工管理技士
・二級建築施工管理技士(仕上げ)
・職業能力開発促進法の建具製作※二級の場合は3年以上の実務経験が必要
・職業能力開発促進法の建具工※二級の場合は3年以上の実務経験が必要
・職業能力開発促進法の木工(選択科目「建具製作作業」)※二級の場合は3年以上の実務経験が必要
・職業能力開発促進法のカーテンウォール施工※二級の場合は3年以上の実務経験が必要
・職業能力開発促進法のサッシ施工※二級の場合は3年以上の実務経験が必要
【実務経験】
・建具工事に関して、10年以上の実務経験がある場合
※実務経験については、建築学、機械工学に関する学科を卒業した場合、高校卒業者は実務経験は5年に短縮が可能、大学卒業者は実務経験期間は3年に短縮される
<特定許可の建具工事の専任技術者及び、監理技術者の要件>
【資格等】
・一級建築施工管理技士
【実務経験】
・指導監督的実務経験が2年以上あり、建具工事業の一般の建設業許可の要件を満たす場合
※指導監督的実務経験とは、元請として請け負った4,500万円以上の建設工事において、その設計又は施工の全般について、主任者または現場監督として、工事の技術面を総合的に指導監督した経験
2年の指導監督的実務経験+一般の専任技術者要件で、特定許可の建具工事の専任技術者になることができるのね
特定許可の場合、実務経験で専任技術者になるには指導監督的実務経験が必須になります
まとめ
<まとめ>
・建具とは一般的には部屋の仕切りや外部との仕切りに用いる、開け閉めできる戸・障子・襖・窓などを指す
・建具工事とは工作物に木製又は金属製の建具等を取付ける工事を言う
・建具工事がサッシ取付工事やドア取付工事、窓取付工事などの開け閉めできる部品の取り付けを行うことが多い工事であるのに対して、内装仕上工事は、インテリア工事、天井仕上工事、床仕上工事など、建物内部の床・壁・天井表面の仕上げ工事を指す事が多いという違いがある
・2年の指導監督的実務経験+一般の専任技術者要件で、特定許可の建具工事の専任技術者になることができる
当事務所では建設業許可の代行申請を行っています