舗装工事の定義や具体例、専任技術者の要件などについて解説

建設業許可業種には「舗装工事」という工事がありますが、どのような工事になるのでしょうか？

舗装工事の定義と工事区分の考え方について

まずは舗装工事の定義についてみていきたいと思います。

〈舗装工事とは〉
道路等の地盤面をアスファルト、コンクリート、砂、砂利、砕石等により舗装する工事

工事区分の考え方
・舗装工事と併せて施工されることが多いガードレール設置工事については、工事の種類としては『舗装工事』ではなく『とび・土工・コンクリート工事』に該当する。
・人工芝張付け工事については、地盤面をコンクリート等で舗装した上にはり付けるものは『舗装工事』に該当する。

舗装工事の具体例について

舗装工事の具体例は以下のようなものになります。

〈舗装工事の具体例〉
・アスファルト舗装工事
・コンクリート舗装工事
・ブロック舗装工事
・路盤築造工事　など

土木一式工事と舗装工事の違い

舗装工事と土木一式工事との違いについてですが、一番大きな違いは、舗装工事が「専門工事」に該当するのに対して、土木一式工事は「一式工事」に該当します。

専門工事が、一定の工事を単独で請け負う工事なのに対し一式工事は「総合的な企画、指導、調整のもと行われる工事」となっています。

〈土木一式工事〉
→河川改修工事、海岸工事、トンネル工事など、総合的な企画、指導、調整のもと行われる一式工事

〈舗装工事〉
→アスファルト舗装工事、コンクリート舗装工事など、舗装だけの工事を請け負う専門工事

土木一式工事はトンネル工事やダム工事、河川工事など大規模な工事になりがちです。土木一式工事にも工事の過程で舗装工事も含まれることはあるかと思いますが、舗装工事だけを請け負う場合が舗装工事となります。

舗装工事の専任技術者や配置技術者(主任技術者、監理技術者)の要件

この段落では舗装工事の専任技術者や配置技術者の資格要件をみていきたいと思います。

＜一般許可の舗装工事の専任技術者及び、主任技術者の要件＞
【資格等】
・1級建築施工管理技士
・2級建築施工管理技士（第1種～第6種）
・1級土木施工管理技士
・2級土木施工管理技士（土木）
・技術士　建設部門・総合技術監理部門（建設）
・技術士　建設部門「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理部門（建設「鋼構造及びコンクリート」）
【実務経験】
・舗装工事に関して、10年以上の実務経験がある場合
※実務経験については、土木工学、都市工学、衛生工学、交通工学に関する学科を卒業した場合、高校卒業者は実務経験は5年に短縮が可能、大学卒業者は実務経験期間は3年に短縮可能

＜特定許可の舗装工事の専任技術者及び、監理技術者の要件＞
【資格等】
・1級建築施工管理技士
・1級土木施工管理技士
・技術士　建設部門・総合技術監理部門（建設）
・技術士　建設部門「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理部門（建設「鋼構造及びコンクリート」
※特定許可舗装工事については、実務経験では専任技術者や監理技術者にはなれません

まとめ

〈まとめ〉
・舗装工事とは、道路等の地盤面をアスファルト、コンクリート、砂、砂利、砕石等により舗装する工事
・舗装工事と併せて施工されることが多いガードレール設置工事については、工事の種類としては『舗装工事』ではなく『とび・土工・コンクリート工事』に該当する。
・人工芝張付け工事については、地盤面をコンクリート等で舗装した上にはり付けるものは『舗装工事』に該当する。
・舗装工事が「専門工事」に該当するのに対して、土木一式工事は「一式工事」に該当する